ポコログ

発達の遅かった息子とADHDっぽい夫との日常をパニック障害もちの主婦が書いています

思い立ったらまっしぐらな母

私の母もよ子(仮名)、亥年の性格は、まさにイノシシのように猪突猛進。

考える前に動き出してしまう行動力の塊。

母はずっと仕事に全身全霊を注いでいたので、母との楽しい思い出はあまりない私。

母が定年退職して、私が息子を授かってからのほうが母と関りを持つことが多くなった。

私は妊娠後期に引っ越しをしたのだけど、産婦人科はそのまま引っ越し前のところに通っていた(とても良い産婦人科だったので)。

引っ越し先からその産婦人科までは交通の便が悪く、そこに行くまでに電車を2回乗り換えなければならない上に、乗り継ぎ先まではかなり歩く必要があった。

臨月間近に行った最後の妊婦健診は、母も行くと言うので一緒に行くことに。

真夏の猛暑日の中。

私の通っていた産婦人科は最寄り駅から距離があり、そしてその道がずっと坂道だったことに引っ越してから気付く。

産婦人科は混んでいるので診察してもらうまで1~2時間待ち、診察が終わって坂道を登って駅まで歩き、また電車に乗って地元の駅に。

お腹が張って苦しいし、真夏の暑さでフラフラになってしまって、とにかく早く家に帰って休みたかった。

すると、母が

たしかにちゃんと栄養摂らないと体によくないのは分かる。

分かるよ…だけど今はとにかく横になりたいのよぉぉぉ。

結局、母の勢いに押され、高級中華店で食事をすることに。

とりあえず、ささっと食べて帰ろう…。

と思っていたら

おーい、早く食べて帰ろうよぉぉぉ。

注文するにしても食欲がないから、とりあえず口当たりのよさそうなメロンを頼んで食べた。

あとは母が戻ってくれば帰れる。

しかし…

長時間の電車と診察待ちの後に、背もたれ95度の椅子に座ってるのがもう限界なの…。

もう恥を捨てて完全に横たわってしまおうか。

いや、お店のイメージが…。

店員さんに伝言残して帰ろうか。

でもメロンしか頼んでないのに悪い…。

と、1人で葛藤を繰り広げているときに、ようやく母が戻ってきて家に帰ることに。

お店の前のタクシー乗り場に行くと

結局バス乗り場でバスを待って、近くのバス停から歩いて家に帰ることに…。

 

実家から私の住んでいるところまで約1時間半かけて来て、そこから病院まで付き添って、そして私の家に一緒に戻ってきた後に実家に帰った母。

レストランで私が食事している間、私が食べる物に困らないようにと美味しそうな食べ物をたくさん買ってくれていた母。

そこには愛情しかない。

愛情があるのはよく分かっているんだけど

私の気持ちに寄り添うことはしてくれなかったなぁ…。

 

それでも、平日は遅くまで働き転勤、単身赴任をした夫に代わって、頻繁に家を訪れて息子を公園やショッピングモールに連れて行ってくれた母なのです。

私1人ではここまで育ててこれなかった。

お母さん、感謝してます。ありがとう。

いつもトマトやらリンゴやらを実家からわざわざ持ってくるから

「近所のスーパーで買えるからいらないよ」と言うと

「おいしいトマトなのよ」という返事が返ってくる。

「でも重くて大変だから持ってこないでね」と言うと

「分かった。持って行かないよ」と答えて、別の物を持ってきてくれる…。

美味しい食べ物よりも、長生きしてくれるほうが嬉しいよ。

最近連絡がないな。

週末連絡してみよう。